中国の摩爾線程(Moore Threads Technology)がIPO初日に+425%

中国の摩爾線程(Moore Threads Technology)がIPO初日に+425% 政経news

中国の摩爾線程(Moore Threads Technology)がIPO初日に+425%

中国のGPU企業「摩爾線程(Moore Threads Technology)」のIPO首日暴騰中国のGPU(グラフィックス処理装置)開発企業、摩爾線程智能科技(北京)股份有限公司(Moore Threads Technology) が、2025年12月5日に上海証券取引所の科創板(STAR Market)でIPOを実施しました。発行価格は1株あたり人民幣114.28元(約1,600円)でしたが、初値は650元(+468.78%)、終値は600.5元(+425.2%) と爆発的な上昇を記録。総時価額は一時約2,822億元(約4兆円)に達し、2025年の科創板最大規模のIPOとして市場を沸かせました。 これは「中国版NVIDIA」との異名を持つ同社の技術期待と、地政学的背景(米中貿易摩擦下での国産化推進)が重なった結果です。IPOの詳細発行規模: 新規発行7,000万株、総調達額約80億元(約1,120億円)。総発行株式数は4億7,000万株。
申込倍率: ネット申込で約2,751倍、機関投資家申込で1,572倍と異例の高水準。267の機関が参加し、南方基金や易方達基金などの大手が数百のファンドを投入。
中签率: ネット発行の約0.024%(1签=500株)。
利益例: 発行価格ベースで中签した場合、終値で1签あたり約28万元(約400万円)の利益。開盤直後の高値(688元)では約33万元超。 早期投資家(例: 沛県乾曜)の一部は6,200倍以上のリターンを記録し、「A株神話」と称賛されました。

会社の背景と強み設立: 2020年、前NVIDIAグローバル副社長兼中国支社長の張建中氏が創業。NVIDIAで14年以上勤務した経験を活かし、GPUの設計に注力。
製品: 国内初の国産ゲームグラフィックスカード「MTT S80」を発売。AIトレーニング/推論統合チップ「MTT S5000」を基盤とした「誇娥」万卡クラスターは、海外同等規模のGPU効率に匹敵。 これにより、『黒神話:悟空』などの3A級ゲームをスムーズに動作可能。
市場ポジション: 中国唯一のBtoB/BtoC両面で深くレイアウトした国産GPUメーカー。2025年6月時点で514件の特許取得。 募集資金は、次世代AI/グラフィックスチップ開発と流動性補充に充当。
成長予測: 2024年売上高約6.2億元から、2025年は最大242%増の15億元へ。中国GPU市場は2024年の1,425億元から2029年までに13,368億元へCAGR 53.7%成長見込み。

財務状況と課題収益性: 現在は赤字続き。2022-2024年の純損失はそれぞれ18.94億元、17.03億元、16.18億元。2025年前3四半期売上7.85億元、損失7.24億元。黒字化は2027年以降の見通し。 累計R&D投資は43億元超。
評価: 発行時P/S倍率123倍(業界平均111倍超)と高評価だが、NVIDIAのCUDAエコシステムとの差(自社MUDAの構築中)や、SMICの7nm級製程制約が課題。 地政学リスク(米輸出規制)でTSMC依存が難しく、良率/コスト面で劣勢。

市場・政策の文脈中国政府の「1+6」改革(科創板支援強化)で、IPO審査は88日と過去最速。 半導体国産化政策の象徴として、銀行(北京銀行、建設銀行、中国銀行)からの「股債聯動」融資も後押し。 X(旧Twitter)上でも「人生変わる」「中国版NVIDIAの台頭」と話題沸騰。 この暴騰はAIブームと国産化期待の産物ですが、長期的な競争力強化が鍵。投資家は政策動向と技術進展を注視すべきです。




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